尿路結石で体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を体験した結果(個人ブログ)


  1. 手術にいたるまでの体験談
  2. 体外衝撃波結石破砕術(ESWL)手術当日の体験談
  3. 手術後の体験談

手術にいたるまでの体験談

2019年11月下旬金曜日17時頃、突然左のわき腹から背中にかけて内臓をえぐらるような激痛が走りました。寝ても起きても痛みが取れず、2時間ほどもがき苦しんでいましたが、我慢の限界に達し救急外来へ直行。
レントゲンとCTを撮ったら、左のわき腹にある腎臓近くの尿管に1cmほどの結石が出来ていました。5mmを超えると自然排出を期待するのが難しいらしく、手術するしかないといわれ、結石の手術が可能な病院を紹介してもらいました。痛みは4時間ほどたつころになくなっていました。
※この日の医療費が1万円を超えたのにはびっくりしました。CTを撮ると値段が跳ね上がるっぽいので要注意です。
※石ができた原因ですが、おそらく砂糖のたっぷり入った缶コーヒーを一日3本飲んでいたのが原因だと思っています。

紹介してもらった泌尿器科で、手術には、(1)体外衝撃波結石破砕術(ESWL)と(2)経尿道的尿路結石破砕術(TUL)があり、どちらかを選ぶよう勧められました。(1)は日帰りでできる手術で、体の外から衝撃波をあてて石を砕く手術ですが、1回目の手術で石が割れる確率は7割程度。費用は3割負担で約7万円。(2)は3泊4日ほどの入院が必要な手術で、尿道からカテーテルを石のある場所まで通し、レーザーで砕くというものです。全身麻酔または腰椎麻酔が必要でリスクもありますが、一回で石を粉砕し砕いた石も取り除くことができます。費用は3割負担で約15万円です。

どうするか非常に迷いましたが、痛みがなければ急ぐ必要はないといわれたため結論を保留にしたまま帰宅。以来痛みが一切なかったため、そのまま1年が経過しました。

2021年1月中旬ごろ 左わき腹から背中にかけて昨年と同じような痛みがきました。1時間程度で痛みは消えましたが1週間後にまた同じ痛みがきたため泌尿器科を受診。
長期間放置すると腎臓が腫れて腎機能が低下するおそれがあると言われたため体外衝撃波結石破砕術(ESWL)をやることとしました。この時超音波やレントゲン、CTで状態を調べてもらったところ、石は腎臓から少し離れた尿管にとどまっていました。腎臓や尿管は腫れておらず問題ないといわれました。

尿管結石がつまった場所


体外衝撃波結石破砕術(ESWL)手術当日の体験談

2021年2月中旬午前10時 体外衝撃波結石破砕術(ESWL)の日。看護師から車でくるのをとめられていたため、この日のみ徒歩とバスと電車を乗り継いできました。アクセスが悪い場所にあったため、車ならば30分でつくところ2時間かかりました。
おなかにガスがたまっていると石の場所が特定できなくなるため、この日は、朝から昼まで何も食べることができません。
午前中にレントゲンを撮って石を確認してから病棟を移動。心電図や血圧、体温をはかり、利き腕と反対の腕に点滴を導入。針を刺す瞬間のみ少し痛かったです。※血液採取はほとんど痛みがありませんが、点滴は少し痛いです。
午後1時半から体外衝撃波結石破砕術(ESWL)の開始です。石があった場所は比較的リスクの低い場所(腎臓から離れていて大腸等が近くにない)だったため、最初から最大出力(100%)で、体の外から8000発の衝撃波を加えるといわれました。時間は1時間30分程度。
痛み止めは最初から最後まで使いませんでした。
最初は、うつぶせになるよう指示されたため、うつぶせの常態で体外衝撃波を受けていましたが、吐き気がひどく、10分くらいで我慢のピークに達したため、途中で中断してもらい、あおむけに変更することになりました。
衝撃波自体の痛みですが、最初はほとんど痛みがありませんでした。しかし徐々に背中の裏側になんとも言えない痛みが走るようになり、しかめ面になる場面もありましたが、あおむけで寝ている限りにおいては我慢できないレベルではなく痛み止めなしで最後までやり遂げました。おなかに手を当てるとピンポイントで衝撃波が貫通していることが分かります


手術後の体験談

午後3時ごろ手術も無事に終わり、しばらく病室で横になっていました。手術が終われば食事も可能になるため、事前にコンビニで買っておいたパンを食べました。※事前に軽く食べられるものを用意しておくことをおすすめします。
17時ごろトイレに行ったら、尿ではなく鮮血がドバっとでてきて、びっくりしました。
18時からレントゲンを撮り診察。石は残っていましたが、3つに分割されたような亀裂が入っていました。尿道から血がでた件については、全例でみられるため問題ないとのことでした。

体外衝撃波で結石に亀裂が入る

この日は、石を排出しやすくする薬を処方してもらい帰宅。公共交通機関で2時間かけて帰りました。
ここまではとくに問題はありませんでしたが、家に着いてから本当の地獄のはじまりでした。

21時ごろ、結石がつまったときの激痛がはじまりました。30分程度我慢しても痛みがおさまらなかったため、1月にもらった痛み止めがまだ残っていたので服用。10分程度で痛みは消えたものの、おなかに力を入れたり少し動かしたりすると嫌な痛みが数秒走ります。吐き気もひどく食欲はほぼゼロ。便通もこなくなりました。
7時間から10時間ほどたつと薬の効果が消えて、またいつまでも続く激痛が始まりました。数十分待っても痛みが消えないのでまた痛み止めを服用。
2日たっても激痛から解放されず、痛み止めもなくなってしまったため、泌尿器科に電話をして痛み止めをにもらいに行くことになりました。そのときにレントゲン写真を別角度で2枚撮ったところ2日前にあった場所から石は消えており、どこにあるのか分からなくなっていました。しかし痛みがひどかったので、痛み止めを多めにもらって1週間様子を見ることになりました。
3日後、4日後、5日後も痛みが引くことはなく、1日に3回痛み止めを服用する日々が続いていました。吐き気や便秘も続いていました。
手術から6日後の朝、いつもであれば就寝中か起きてすぐに激痛が走っていましたが、この日は痛みがありませんでした。
そして、この日から痛みがでなくなりました。
7日後も痛みはありませんでした。石が尿道を通過したような感覚がありましたが、肉眼で石を確認することはできませんでした。
手術から10日経過 まったく痛みはありません。便通も正常に戻り、吐き気もありません。食欲も戻っています。